研究課題
基盤研究(C)
われわれはオートファジーの開始点PASの構成因子であるVac8に着目し構造機能研究を行った。その結果、PASは液体のような性質を持つ複合体(液滴)であり、Vac8はAtg13を介してPASと液胞膜を繋ぎとめる働きをしていることを明らかにした。また飢餓で誘導されるPAS(飢餓PAS)とCvt経路に働くPAS(選択的PAS)では、その構成因子が異なることが知られていたが、われわれはVac8とAtg13の役割は共通であることを示唆した。
オートファジーがどのように引き起こされるのかを理解することは、それ自体が科学の発展に寄与するだけでなく、オートファジーの機能不全が関与する、神経変性疾患をはじめとする各種疾患の治療法、治療薬の開発をする上で重要な基盤となる。本研究成果によって、オートファジーの始動機構の一端を明らかにすることができたが、今後も引き続き研究を進めていく予定である。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (2件)
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https://www.bikaken.or.jp/
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