研究課題/領域番号 |
17K07324
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
保坂 俊彰 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (40462725)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 時分割構造解析 / X線自由電子レーザー / 膜タンパク質 / クロライドイオンポンプロドプシン / クロライドイオンポンプ / X線結晶構造解析 / SACLA / 時分割結晶構造解析 / クロライドポンプ / イオンポンプ / 結晶構造解析 |
研究成果の概要 |
Nonlabens marinus由来NM-R3は、構造既知の光駆動性のClポンプであるが、その分子メカニズムについては不明点が残っている。ここでは、NM-R3についてSACLAにおける時分割実験を行った。発色団レチナールの光異性化後、初期位置からアニオンが移動し、アニオンと相互作用しているAsn98の側鎖がアニオンが移動して空いたスペースに入り込むように動き、helix Cが曲がっていった。この動きにより、イオンの逆流を防ぎイオンの一方向への輸送を達成する。また、ハライドイオンからの異常分散シグナルにより、イオンの輸送される過程を観察することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SACLAでの時分割実験の研究成果は、中間体のような「静的な構造」ではなく、そのタンパク質が作動中の「動的な構造」変化を実際に目に見える形でとらえることができることを示している。今回のNM-R3での研究の特徴は、タンパク質の動作を見るだけではなく基質の動きを同時に見えることを示せたことである。今後は、コンピューターシミュレーションでの研究などを用いて、より詳細なイオン輸送機構を調べるなど光駆動ポンプの統合的な理解につながることが期待できる研究になったと考えている。
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