研究課題
基盤研究(C)
光で駆動されるNa+ポンプ(NaR)の分子機構解明を目指した研究を行い、以下のことを明らかにした。1) 光励起されたNaRは、K、L、M、O1、O2、N、NaR´中間体を順に経由する光反応サイクルを周り、O1生成時にタンパク質内部の水和とともにNa+を取り込み、その後、不可逆的な過程でO2に移行し、その崩壊時にNa+を放出する。2) N末端が短い新規のNaRは、Na+に加えて、K+をも輸送する。
細胞膜には、多くの物質輸送タンパク質が存在し、細胞の恒常性維持に貢献している。本研究で研究対象としたNa+ポンプ型ロドプシン(NaR)は、そのような輸送タンパク質の一つであるが、通常のタンパク質とは異なり、光で瞬間的に活性化できる利点がある。この特徴を生かした解析を行い、Na+輸送時に起こる一部の要素反応を明らかとした。また、新規のNaRの分子特性解析を通して、輸送イオン選択機構の一端を明らかとした。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 5件、 招待講演 1件)
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