研究課題
基盤研究(C)
個体におけるエーテル型リン脂質プラスマローゲンの生合成制御と生理機能の解明に関する以下の2つに示す成果を得た。1.プラスマローゲンは脳に多く存在する。ほ乳動物におけるプラスマローゲンの生合成は、それぞれの組織のプラスマローゲン量を感知し、プラスマローゲン生合成律速酵素の分解を制御する機構によって調節されることを明らかにした。2. プラスマローゲン合成障害マウスの小脳では、コレステロール生合成が抑制され、コレステロール代謝物の低下による転写因子の機能低減によってミエリン形成が障害されるとの病態発症機構を明らかにした。
ほ乳類のプラスマローゲンは生合成のみによって供給される。さまざまな組織におけるプラスマローゲンの生合成制御機構を明らかにした本研究は、個体のプラスマローゲンの恒常性の理解に大きく貢献する成果である。また、プラスマローゲン合成障害マウスにおけるミエリン形成異常の障害機構の解明は、プラスマローゲンが制御するコレステロール生合成調節機構の生理的重要性を明らかにしたものである。本研究成果は、プラスマローゲンの減少が報告されているアルツハイマー病や自閉症などの脳機能障害の原因の解明、機能回復手段の開発の基礎となる社会的にも意義の高い研究成果である。
すべて 2020 2019 2018 2017 その他
すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 5件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 12件) 学会発表 (12件) (うち招待講演 1件) 図書 (5件) 備考 (1件)
Plant Morphol.
巻: in press
130008006485
J. Cell Sci.
巻: 133 号: 9 ページ: 236943-236943
10.1242/jcs.236943
Journal of Biological Chemistry
巻: - 号: 16 ページ: 5321-5334
10.1074/jbc.ra119.011989
Cell Rep.
巻: 30 号: 5 ページ: 1417-1433
10.1016/j.celrep.2020.01.013
The Journal of Biochemistry
巻: 166 号: 5 ページ: 423-432
10.1093/jb/mvz049
40022069621
巻: 166 号: 4 ページ: 353-361
10.1093/jb/mvz043
40022023663
巻: 132 号: 6
10.1242/jcs.223016
In Encyclopedia of Food Chemistry
巻: 2 ページ: 218-223
生体の科学
巻: 69 号: 6 ページ: 591-595
10.11477/mf.2425200929
生化学
巻: 90 号: 1 ページ: 5-13
10.14952/SEIKAGAKU.2018.900005
Life Science Alliance
巻: 1 号: 6 ページ: 1-17
10.26508/lsa.201800062
Nature Communications
巻: 9 号: 1 ページ: 1-12
10.1038/s41467-018-07009-z
J. Neurosci.
巻: 37 号: 15 ページ: 4074-4092
10.1523/jneurosci.3941-15.2017
FEBS Letters
巻: 591 号: 18 ページ: 2720-2729
10.1002/1873-3468.12743
http://www.organelle.kyushu-u.ac.jp/lab/organellestasis/index.html