研究課題/領域番号 |
17K07343
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
多胡 憲治 自治医科大学, 医学部, 講師 (20306111)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Ras / がん / 低分子量Gタンパク質 / TRB3 / 発がんシグナル / 低分子量G蛋白質 / 遺伝子発現 / 蛋白質リン酸化 / Rasファミリー / Gタンパク質 |
研究成果の概要 |
本研究は、新規RasファミリーNKiRasの発がんシグナルにおける役割の解明を目的とした。以前に私たちは、NKiRasが、Ras変異体が誘導する発がんシグナルに必須であることを示している。本研究で私たちはRas (G12V) が発現誘導する遺伝子の中で、Slc14A1がNKiRasに依存することを見出した。興味深い事に、以前に私たちが見出したNKiRas 結合タンパク質TRB3の強制発現は、Slc14A1の発現を抑制した。以上の結果から、TRB3はNKiRasの機能を抑制して、がん抑制遺伝子産物として機能することが示された。今後、Slc14A1の発がんシグナルにおける役割の解明が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Ras遺伝子の点変異を含むRasシグナルの異常活性化は、多くの悪性新生物(がん)の原因となることが知られており、特に難治性がんの一つである膵癌では約90%の患者でRas遺伝子の変異が見つかっている。Rasの下流シグナルに関してもMAPキナーゼをはじめとして多くの知見が集積している一方で、MAPキナーゼ経路を構成するRafキナーゼやMEKキナーゼを標的とした抗がん剤治療には、耐性を示す患者も多く存在している。本研究がNKiRasの機能を明らかにすることは、今後の新規の抗がん剤開発研究において重要な基盤となると期待される。
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