研究課題
基盤研究(C)
上皮成長因子受容体(EGFR)はがんの主要な原因遺伝子の一つである。本研究では、画像解析を用いてEGFR経路の新規制御因子の同定を試みた。肺がん由来A549細胞を薬理活性化合物で処理し、EGFで刺激した後に細胞を固定、蛍光免疫染色によって主要なシグナル伝達分子を可視化した。細胞の画像解析によって各化合物による影響を定量的に評価した結果、構造的に異なる3つのプロテアソーム阻害剤が特徴的な表現型を示した。プロテアソームはEGFRのシグナル伝達における役割はわかっておらず、本結果はプロテアソームが新規のEGFRシグナル伝達経路の制御因子であることを示唆している。
EGFRはがんの主要な原因遺伝子の一つであり、その阻害剤が有効な抗がん剤であることが知られている。一方、EGFRの下流に位置するシグナル伝達分子の異常もがんで見つかっており、詳細な分子機構の理解が求められている。本研究では新たな制御因子としてプロテアソームを同定した。本研究で用いた画像解析のアプローチは他の様々な疾患モデルに容易に適用できるため、更なる発展・成果が期待される。
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