研究課題/領域番号 |
17K07349
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
米田 敦子 東京薬科大学, 生命科学部, 講師 (80590372)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 糖鎖 / 脂質 / 悪性黒色腫 / 薬剤耐性 |
研究成果の概要 |
悪性黒色腫は、BRAF遺伝子に活性化変異をもつ症例が多く、BRAF阻害剤治療は奏功するが、耐性を得る。本研究では、この耐性に細胞表面糖鎖の変化と、細胞膜外膜リン脂質の変化による細胞接着因子インテグリンシグナルの変化が重要であるか検討した。BRAF阻害剤処理により、インテグリンシグナル関連因子CD63が高度にポリラクトサミン糖鎖修飾を受け、結果として細胞表面に多く出現し、薬剤感受性をあげることを示した。細胞膜内膜に偏在するとされてきた特定の脂質の、黒色腫細胞の外膜への出現を検出し、細胞接着への関与を示唆した。これらの結果は、薬剤耐性悪性黒色腫の治療薬開発の基盤形成に繋がる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん化に伴って細胞表面の糖鎖構造が変化することは知られていたが、抗がん剤耐性に伴う変化については不明な点が多く、特に悪性黒色腫では報告がなかった。本研究では、抗がん剤処理により特定の糖鎖合成能が増加し、その結果CD63が細胞表面に多く出現することで薬剤に対する感受性が上がることを示した。また、細胞膜内膜にのみ存在するとされてきた特定のリン脂質が外膜にも出現することを検出し、この脂質が細胞接着に関わることを示唆した。これらの成果は、薬剤耐性悪性黒色腫の診断や治療法開発の基礎となろう。
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