研究課題
基盤研究(C)
本研究では重症先天性好中球減少症の原因遺伝子の一つであるvps45に着目して線虫の分子遺伝学的、分子生理学的研究を行った。①vps45の機能発現に関わる新たな分子を探索するため、線虫vps45変異体のサプレッサー変異のスクリーニングを行い、複数のサプレッサー変異アリルの分離に成功した。②重症先天性好中球減少症の患者で同定されたヒトvps45変異を持つトランスジェニック動物を開発した。③アポトーシス細胞のカルシウム動態および神経機能異常の解析を行うため、独自の生体カルシウムイメージングシステムを構築した。今後vps45の機能と分子病態の解明を目指し、開発した疾患動物モデル等を応用していく。
vps45はエンドソームを介した小胞輸送に働く膜融合制御因子の一つであるが、近年、パーキンソン病などの神経変性疾患においてもエンドソーム輸送の関連遺伝子の変異が多数報告されている。本研究で開発された新規疾患動物モデルは、エンドソーム機能異常を起因とした細胞死の分子メカニズム解明や、神経変性疾患や免疫疾患の創薬を目的とした生体レベルでの薬効評価において優れたツールになることが期待される。
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