研究課題
基盤研究(C)
yki mRNAの3’UTRを用いて生化学的に精製、質量分析装置により同定した13種の候補因子の中に、アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)が2種含まれていた。そこで、他のARS17種を含め、それらのノックダウン系統とmRNAが安定なyki mRNAの複眼での過剰発現系統とで遺伝学的な相互作用の有無を調べた。その結果、14種において、複眼色素の脱落やメラニンの沈着など、これまでのyki遺伝子の過剰発現系統が示す典型的な複眼の過形成とは異なる表現型が認められた。培養細胞を用いた解析では、ARSのノックダウンによりYkiタンパク質量が増加しており、生体でも同様かを確かめる。
yki遺伝子の哺乳類相同遺伝子はYAPであり、様々ながんで高発現するがん遺伝子である。YkiやYAPは、がん抑制経路Hippo経路を介して、リン酸化により抑制的に制御される。このリン酸化部位に変異をもつYkiやYAPの過剰発現は、がん化を誘導することから、リン酸化の制御の重要性が注目されてきた。しかし、一方で、がん患者のYAPのリン酸化部位に変異は見つかっておらず、またYAPタンパク質の高発現の原因も明らかになっていない。今回、我々は、ARSとykiが遺伝学的に相互作用すること、ARSノックダウンによりYkiタンパク質が増加することを見出し、がん化メカニズムの解明に迫る可能性を示した。
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