研究課題/領域番号 |
17K07409
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小林 妙子 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 助教 (40402804)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 成体神経幹細胞 / リソソーム / 休眠状態 / TFEB / 神経幹細胞 / 細胞内分解機構 |
研究成果の概要 |
大人の神経幹細胞は脳内の海馬や側脳室周辺領域にわずかに存在し、ほとんどが増殖や分化を停止した休眠状態にある。休眠状態では細胞内のタンパク恒常性を制御する特別な機構が想定された。我々は、増殖神経幹細胞が休眠状態に入る際に、細胞内の分解を担う細胞小器官であるリソソームが増加して、増殖に関わる膜タンパク質シグナル受容体をより速やかに分解すること、また、リソソーム機能を阻害すると神経幹細胞は休眠状態を脱するが、逆にリソソーム活性を人工的に上昇させると増殖をやめて休眠状態に入ることを見いだした。この成果により、成体脳神経幹細胞において、リソソーム活性が休眠状態の重要な制御因子であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題では、細胞内の不要物の分解を制御しているリソソームの神経幹細胞における新たな機能を見いだした。大人の脳内には神経幹細胞が一生涯に渡って維持されていることから、その機能操作による脳疾患への治療法が着目されている。神経幹細胞におけるリソソーム機能を人為的に操作することができれば、将来、神経幹細胞の状態を脳内で制御する手法の開発が期待できる。退行性の脳疾患等へのあらたな治療法へつながる成果である。
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