研究課題/領域番号 |
17K07410
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
本多 久夫 神戸大学, 医学研究科, 非常勤講師 (10289118)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 初期心臓 / 数理的細胞モデル / vertex dynamics / コンピュータ・シミュレーション / convergent extension / キラリティー / 消化管ループ / らせんループ / 器官形成 / コンピュータシミュレーション / 形態形成 |
研究成果の概要 |
数理モデルを使って初期心臓のループ形成機構を解明した。研究経過は、チューブの変形の要因としてまず局所的な細胞分裂を考えたが満足な解決には至らず、次に収斂拡張を考えた。収斂拡張(convergent extension)とは、細胞集団が並びかわってある方向には収斂しその直角な方向には伸長する現象である。 ニワトリ胚の初期心臓の心筋細胞が特別な方向の境界だけ強く収縮する(異方的収縮)という実験の報告に基づき、収斂拡張の数理モデルを組み立て、細胞でできた心臓チューブが斜め方向に伸長することを示した。チューブの上端下端が固定されていると中央付近でバックリングがおこりチューブはねじれた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物体の形はDNA情報に基づいてつくられるがその道筋は謎であった。DNA情報が種々のタンパク質をつくり、タンパク質がシグナル伝達や力の生成を行う事が知られるようになり、これにより細胞が持つ能力の由来は理解されるようになった。この細胞が集まった集団の形については数理モデル、たとえばvertex dynamicsを使って理解できる。こうして生物学の主要な問題であるDNAから形への道筋は見当がつくようになった。心臓のねじれ形成解明により道筋の実例が示せた。 心臓の先天的奇形は深刻な疾患であるがその発生のメカニズムについては不明なことが多い。心臓のねじれ形成の理解はこの解明に役立つと考えられる。
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