研究課題
基盤研究(C)
ショウジョウバエを用いて栄養状態が発生タイミングに影響を及ぼす分子機構解析し,幼虫期の栄養状態の情報が前蛹期前期以前の早い段階で入力され,前蛹期間に影響を及ぼすこと,インスリンとTORパスウェイ因子が関わるが,その機構は単純ではなことも明らかになった。3前蛹期間を決める機構においてBlimp-1はFBXO11によって認識されて26Sプロテアソームで分解されること,また,短ペプチドのPriがその過程で重要な役割を果たすことが示唆された。3齢幼虫期に前胸腺で発現するFTZ-F1遺伝子プロモーター領域を明らかにし,この領域が3齢幼虫期間を決定する機構において重要な役割をすることを示す結果を得た。
生物が正確に時間を測るタイマーの分子機構は解析されておらず,本解析は生命現象を分子レベルで理解する上で重要な意義がある。さらに,生物は環境に適応する手段として時間調節を多くの場合使うことから,この機構の解明は生物の環境変化への対応機構という観点,および,昆虫変態期の時間制御という点からも重要な意味がある。またホルモンシグナルだけで補えない時間情報を与える機構として,生物を分子レベルで理解する上で新しく重要な視点の解析で,生物の利用や害虫駆除さらには医療面でも役立つことが期待される。さらに,Insulin やTOR 経路はヒトでも働いており,ヒトの健康等に貢献できる成果が出る可能性もある。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 5件、 招待講演 1件) 備考 (2件)
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