研究課題/領域番号 |
17K07432
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物分子・生理科学
|
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
笹部 美知子 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (00454380)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 細胞質分裂 / フラグモプラスト / MAPキナーゼ / 微小管 / 微小管結合タンパク質 / キネシン / リン酸化 / 細胞分裂 / 紡錘体 / 細胞板 / プロテインキナーゼ / MAPK |
研究成果の概要 |
植物の細胞質分裂は、フラグモプラストの動態制御と細胞板の形成が同調的に起こる必要がある。この過程の分子機構を明らかにするために、細胞質分裂の進行に必須のMAPKカスケードの下流で直接基質となっている因子を試み、M期特異的な発現パターンを示す二つのキネシンを同定した。MAPK非リン酸化型タンパク質の過剰発現は、培養細胞においてフラグモプラストの拡大成長の遅延やフラグモプラストの崩壊を引き起こし、最終的に多数の多核化細胞を生じさせた。これらの結果から、二つのキネシンは、MAPKによるリン酸化を介してフラグモプラストの動態を制御し、その拡大成長と細胞板の形成に寄与していることが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、これまでに明らかにしてきた植物の細胞質分裂を制御するリン酸化カスケードを分子基盤として、植物の細胞質分裂に関与する新規因子を同定し、リン酸化による制御メカニズムを解明した。本成果は、植物の細胞分裂を制御する未知の分子メカニズムの一端を明らかにしたものである。生命の根源的な現象である細胞分裂は、個体発生を支える事象であり、そのしくみを理解することは、それ自体、学術的に重要であると同時に、これらの知見は医学、農学分野における新しい技術創成の基盤となることが期待できることから、社会的にも意義のある研究であると考えている。
|