研究課題/領域番号 |
17K07463
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
福澤 雅志 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (10231557)
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研究分担者 |
澤井 哲 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20500367)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 3D形態形成 / 細胞異質性 / トランスクリプトーム / イメージング解析 / 生理活性物質 / ユビキチンドメイン / 細胞性粘菌 / 発生・分化 / 発現制御 / 分化プライミング |
研究実績の概要 |
細胞性粘菌では、増殖期の未分化な細胞が飢餓シグナルを受けると、集合体内で予定柄細胞と予定胞子細胞が分化 し、その後細胞分別によって多細胞の3D形態となる。移動体のチップはオーガナイザーとして全体を統制する。柄細胞サブタイプのpstVA細胞は、未分化な増殖細胞集 団内の異質性に起源を持ち、3D形態形成に必須の細胞群である。本年度は、昨年度に引き続き、pstVA細胞の特性に関するいくつかの解析を行った。
共同研究者と解析したトランスクリプトームにより、pstVA細胞とvsc(vegetative stem cell)細胞で発現比較したところ、いくつかの遺伝子に対して有為な発現量の差が見られたので、これらの遺伝子マーカーは増殖期におけるプライミングマーカーとなり得ると考えられる。
当研究室で分離されていた、pstVA細胞プライミング変異体をよく調べたところ、植物で光合成代謝に関わるPEPCがノックアウトされており、移動体で細胞分化がほとんどおきないことがわかった。植物では複数だが、粘菌のPEPCは単遺伝子であり、完全に不活性化した例はこれが世界で初めてであり、植物分野においても大きな貢献ができると思われる。PEPC promoter-GFPを構築し、増殖期から発生期までイメージングにより発現を詳細に調べた。本年度の成果の一つとして、PEPCが細胞分化に重要なプライミング遺伝子であることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画に大幅な遅れが出てしまった。しかしながら、新たな切り口であるミトコンドリア代謝と細胞分化の関連など、発見もあったため、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
(1)トランスクリプトームによるマーカー解析:pstVA細胞とvsc細胞で発現量の差が見られた遺伝子に対して、それぞれのpromoter-GFPを構築し、増殖期から発生期まで発現を調べる。また、halo-tagによるパルスチェイスラベルも行ってみる。 (2)PEPC代謝系に依存した細胞分化:当研究室で分離されていた、pstVA細胞プライミング変異体をよく調べたところ、植物で光合成代謝に関わるPEPCがノックアウトされており、移動体で胞子細胞分化がほとんどおきないことがわかった。植物では複数だが、粘菌のPEPCは単遺伝子であり、完全に不活性化した例はこれが初めてである。PEPC promoter-GFPは、増殖期にランダムに発現するが、pstVAとは異なったパターンであった。これらの遺伝子候補に対して、最近開発された一連の高効率ベクターを用いて、デュアルベクターとしてGFP/RFPを1コピーで細胞に導入し、omt12p-GFPに対して各種プロモーターRFPを構築している。 (3)CMにある発生促進・阻害因子の濃縮:高分子のタンパク質因子は、濃縮精製し、配列解析を目指す。低分子の阻害因子については、引き続き特性解析を続ける。
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