研究課題/領域番号 |
17K07468
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
今野 紀文 富山大学, 学術研究部理学系, 講師 (50507051)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | バソプレシン / バソトシン / 抗利尿 / 水再吸収 / 腎臓 / メダカ / 進化 / V1a受容体 / 鰓 / バソトシン受容体 / 浸透圧調節 / V2受容体 / ツメガエル / 機能進化 |
研究成果の概要 |
四肢動物において、バソプレシン/バソトシンは腎臓に発現するV2型受容体を介して水の再吸収の促進に作用する。しかし、水中生活を営む魚類のバソトシンの働きについてはほとんど解っていなかった。本研究では広塩性魚であるメダカのバソトシンの機能について調べた。V2型受容体を機能喪失させたメダカの作成に成功し、その表現型を解析したところ、鰓のAQP3の発現がKO個体で減少していることが明らかとなった。この結果は、魚類において、バソトシンが鰓に発現するV2受容体を介してAQP3発現を調節し、水電解質代謝に関与している可能性を示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
陸上に進出した両生類以降の脊椎動物では、バソプレシン/バソトシンは腎臓に発現するV2受容体を介してAQP2の発現を増加させて抗利尿に作用する。しかし、水中生活を営む魚類でのバソトシン-V2受容体系の働きは不明であった。魚類でのバソトシン-V2受容体系の機能解明は、我々、陸上動物が進化の過程で、いつ、どのように抗利尿作用を獲得したのかという脊椎動物の進化に影響を与え得る。魚類にAQP2が無いこと、バソトシン-V2受容体が鰓のAQP3の発現に関わるという本研究の結果は、魚類のバソトシン-V2受容体系が四肢動物とは異なる機能を有していること、抗利尿作用は四肢動物系統で発達したことを明確にした。
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