研究課題/領域番号 |
17K07509
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
進化生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
青木 誠志郎 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 客員共同研究員 (10334301)
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研究分担者 |
伊藤 元己 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任研究員 (00193524)
岩崎 渉 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (50545019)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 共生 / 根粒菌 / 根粒形成遺伝子 / 遺伝子水平移行 / 分子進化 / 系統解析 / Azorhizobium / 根粒形成 / 共生窒素固定 / 遺伝子水平伝播 / 協力の進化 / 協力 / 遺伝子機能の起源 / 根粒共生 / 収斂進化 / ectopic gene conversion / 適応的分子進化 / 収斂 / 根粒 / 窒素固定 / 進化 / 遺伝子 / ゲノム / 微生物 / 植物 |
研究成果の概要 |
根粒共生は窒素固定を伴った植物と菌の間の相互作用である。この共生系の進化条件と原理を解明するため、起源に焦点を当てて分子進化、系統解析を行った。根粒形成遺伝子の系統樹を用いた新たな手法による解析の結果、主要な根粒形成遺伝子群がフランキアからβプロテオバクテリアに水平移行し、その後マメ科と共生するβ根粒菌が誕生し、更にαプロテオバクテリアへと遺伝子水平移行が起きた可能性が高いことが示された。また、根粒形成遺伝子群の一部に平行進化が複数見つかり、この共生には強い自然選択が働いた可能性が示唆された。さらに、研究の遅れていた分類群の新しい株のゲノム解析により、分子進化の加速現象が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の分子進化・系統解析により、マメ科と共生できる根粒菌の起源が、フランキア由来の主要な根粒形成遺伝子群が水平移行した、βプロテオバクテリアである可能性が高いことが明らかになった。さらに、一部の根粒形成遺伝子群は、異なる分類群で複数回独立に平行進化することで生まれた可能性が示された。根粒共生系はタンパク質の生産に必要な窒素固定を伴う、生物にとって重要な生物間相互作用であり、その起源を明らかにすることは、根粒共生の進化的な条件や原理を理解する上での第一歩となると考えられる。今後は、共生を利用していなかった農作物などへの窒素固定の能力の付与など、応用研究への展開が期待される。
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