研究課題/領域番号 |
17K07511
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
進化生物学
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研究機関 | 東京大学 (2020-2022) 国立研究開発法人理化学研究所 (2017-2019) |
研究代表者 |
宇野 好宣 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (60609717)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 脊椎動物 / 染色体進化 / 核型 / 軟骨魚類 / マイクロ染色体 / 性染色体 / FISH / 染色体 / 核型進化 / イヌザメ / テンジクザメ / テンジクザメ目 / ジンベエザメ / 細胞培養 / 染色体解析 / 染色体地図 |
研究成果の概要 |
爬虫類や鳥類で広く保存されているマイクロ染色体は、脊椎動物の祖先で獲得されたことが示唆されている。しかしながら、これらより共通祖先から系統的に早く分岐している軟骨魚類では、ゲノム情報や染色体情報がほとんど得られておらず、よくわかってない。そこで、イヌザメを含む軟骨魚類種において、培養細胞の樹立、それを用いた詳細な染色体解析を行った。その結果、イヌザメはマイクロ染色体をもたず、ヒトと同様に矮小化したY染色体を持つことが明らかになった。これまでは多くの軟骨魚類種はマイクロ染色体をもつ核型を保持していると考えられていたが、軟骨魚類独自に染色体再配列や性染色体の進化が起きていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サメやエイなどの軟骨魚類は、真骨魚類や哺乳類などよりも早期に共通祖先より分岐しているため、脊椎動物の進化を理解する上で非常に重要である。しかし、軟骨魚類におけるゲノム情報や染色体情報はおろか、様々な生物学実験で必要である培養細胞株ですら軟骨魚類ではほとんど報告されていなかった。本研究では、複数の軟骨魚類のサメにおいて核型を明らかにしただけではなく、非常に安定に増殖する培養細胞株を世界で初めて樹立することに成功した。この成果で得られた培養細胞は、軟骨魚類における汚染物質への抵抗性検証解析などにも応用できることから、水産業への貢献も期待できる。
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