研究課題/領域番号 |
17K07516
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
進化生物学
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研究機関 | 放送大学 |
研究代表者 |
二河 成男 放送大学, 教養学部, 教授 (70364916)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 遺伝子水平転移 / 共生 / ゲノム |
研究成果の概要 |
アノテーションが不十分な昆虫類のゲノム配列から、水平転移により細菌から獲得した遺伝情報の検出を、過去に遺伝子水平転移が明らかになっているアブラムシやその近縁種を中心に行った。アブラムシでは7種のゲノムを調べ、いくつかの候補遺伝子について水平転移の可能性を調べている。また、エンドウヒゲナガアブラムシの既知の水平転移遺伝子、4種類について、他のアブラムシや近縁の昆虫類のゲノムにも同じ遺伝子があることを見つけ、分子系統解析を行った。その結果、この4種類の遺伝子がアブラムシの祖先で水平転移により獲得されたものと推定された。これらの結果から、水平転移遺伝子の特徴と進化について検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アブラムシに見られる細菌に由来する遺伝子は、アブラムシの共通祖先で獲得され、それが受け継がれてきたものであること、そしてこれらの4種類の遺伝子の機能が類似していることから、遺伝情報の細菌からアブラムシへの転移が、アブラムシとブフネラの共生に影響を与えたことが示唆される。一方で、ブフネラの祖先や現在のブフネラに由来する遺伝子がゲノム中に見られないことは、そのような水平転移がないか、少なくとも煩雑に生じないことを示している。これらのことは、生物の進化において、昆虫細菌間の遺伝子水平転移の新たな知見を示唆するものであり、学術的にも意義がある。
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