研究課題/領域番号 |
17K07552
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
齊藤 隆 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (00183814)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | テイラー則 / 個体群 / 個体群動態 / 自己回帰モデル / エゾヤチネズミ / 自己相関モデル / 生態学 / 生物圏現象 |
研究成果の概要 |
テイラー則は,個体群密度の分散と平均に関する経験則で,対数スケールにおいて,分散は平均によって直線的に回帰される.時間則と空間測がある.多くの動植物種で観察されているが,その形成メカニズムは未解明である.本課題は(1)持続的な個体群は両則を示す,(2)環境変動の影響を受けにくく,遅れの密度効果が弱い個体群の傾きは実測値に近い,(3)個体群に変動をもたらす動因は対数スケールでは均等に働くが,自然数スケールでは平均値よりも上の領域でより大きいために時間則が生じる,(4)密度効果の影響は時間則では顕著だが,空間則では弱い,(5)個体の移動が両則の傾きに大きく作用することなどを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
テイラー則は生態学において提起された密度の分散と平均に関する経験則で,数百に及ぶ動植物種で観察されてきた.密度は生物ばかりでなく,物質一般に観察されることから,工学,疫学,分子生物学においても適用されている.また,このように幅広い対象でテイラー則が成立することから分散と平均には未知の数学的な関係があるのではないか,と考える数学者もいる.しかし,その形成メカニズムは不明で,それぞれの分野で研究が進められている.本研究は,時間遅れのない個体の再配置の重要性を明らかにしており,その成果は,ばらつき(分散)を抑える必要があるさまざまなシステムの制御にも応用できる.
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