研究課題
基盤研究(C)
本研究では、過去15年間以上にわたって継続させて来た諫早湾干拓・韓国セマングム干拓・宮城県東名浜における定点観測を、今後も途絶える事無く数十年間レベルで定量的データを蓄積させると共に、将来の突発的な環境激変に備えて静岡県周辺の干潟・浅海域でも継続的に環境・生物の定点観測を行った。諫早湾干拓と宮城県東名浜では、2017-2022年に毎年1回の調査を実施し、それぞれ大規模堤防締切後25年間と東日本大震災前後22年間の長期観測データを得ることができた。韓国セマングム干拓調査は、新型コロナ感染症の影響により2017-2019年のみ実施し、これまでの成果をまとめて諫早湾干拓と比較して英語論文を公表した。
本研究は、諫早湾干拓や韓国セマングム干拓における採泥調査や、宮城県での干潟生物調査を継続し比較することで、大規模干拓や外来種侵入などの人為的撹乱や、地震や津波などの自然災害に伴う環境と生物の変化過程をとらえ、急激な環境変動に対する生物の応答の普遍性を明らかにできる。さらに、今後生じるであろう様々な環境変化に備えて、静岡県周辺の干潟・浅海域において現時点でのイベント前の通常状態における環境・生物の定点観測を行うことで、将来の環境問題(外来種や沿岸開発、南海トラフ地震後の復旧計画など)に対して同一の精度でイベント前後の変化を比較できる定量的データを提供することが可能となる。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (20件) (うち国際共著 3件、 査読あり 14件、 オープンアクセス 12件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
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