研究課題/領域番号 |
17K07573
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
小沼 順二 東邦大学, 理学部, 講師 (10613838)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 分断選択 / 捕食・被食 / 陸貝 / 標識再捕獲 / 適応放散 / 体色 / 標識再捕獲法 / マイマイカブリ / 捕食者と被食者 / エスカレーション / 適応進化 / 共進化 |
研究成果の概要 |
伊豆諸島に生息するシモダマイマイには、黒体色と白体色の色彩多型が存在し、本州に生息する集団に比べ、体色の多様性が著しく高い。標識再捕獲法を用いて野外調査を行った結果、黒体色と白体色のシモダマイマイは、中間的な体色の個体よりも生存率が高いことがわかった。この結果は、中間型に不利な自然選択(分断選択)がシモダマイマイに対して生じていることを示唆している。伊豆諸島に分布するシモダマイマイは、本土から島に移入後、外部環境に対して適応進化する過程において、体色が多様化したと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分断選択(中間型に不利な自然選択)は、多様性を創発する重要な機構と考えられ、種内多型や同所的種分化を引き起こすメカニズムとして議論されてきた。多くの理論研究は生態的種分化が生じる条件として分断選択の重要性を指摘する一方で、野外において実際に分断選択が働いている証拠を示した研究は少ない。本研究は、強い分断選択が陸貝の体色に働いている証拠を提供できた点において意義深く、陸貝の多様性創発メカニズムの解明につながる点において、重要な結果といえる。
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