研究課題
基盤研究(C)
様々な人類集団の乳歯列にみられた生理的形態変化としての咬耗を幼小児期における食習慣の観点から分析した。乳歯の咬耗は,古い時代の集団ほど高度に進行するとはいえなかった。ただし前歯部では縄文時代人に強い咬耗の進行が認められ,狩猟採集生活特有の幼児食の摂取が示唆された。また現代モンゴル人は現代日本人よりも顕著な乳臼歯部の使用が認められ,幼児期から肉類を多く摂取するという食性の差が咬耗にも現れていることが明らかとなった。
食物の摂取状態や,食材は歯の咬耗に反映される。様々な時代や国の集団について咬耗を調査することで,何をどのように食べていたかを知ることができる。本研究は,乳歯の咬耗を調査分析することで,今まで十分知られていなかった過去から現代までの幼児期の食生活について新たな知見を得ることができた。幼児期の食生活はその後の食生活を形成する重要なものであり,本研究の成果は我々人類が未来に進む方向性に対して食生活の観点から示唆を与えるものである。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)
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