研究課題/領域番号 |
17K07589
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然人類学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
近藤 信太郎 日本大学, 松戸歯学部, 特任教授 (60186848)
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研究分担者 |
真鍋 義孝 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 名誉教授 (80131887)
小山田 常一 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (00244070)
佐々木 佳世子 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (80190114)
松野 昌展 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (10297848)
根岸 慎一 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (60579118)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 上顎小臼歯 / 頬側咬頭 / 舌側咬頭 / 湾曲徴 / 抑制カスケードモデル / パターニングカスケードモデル / 小臼歯 / 大臼歯 / 介在結節 / 咬頭サイズ / 相同モデル / パターニングカスケード / 性的二型 / 歯冠ユニット / トリゴニッド / タロニッド / カラベリー結節 / 形態 / 臼歯 / 南太平洋 / 台湾先住民 |
研究実績の概要 |
松戸市内小・中学校の男児27名の上顎第一,第二小臼歯を石膏模型から3DスキャナーによってSTLデータを取得し歯冠に設定した9点のランドマーク間の距離を計測した。近遠心・頬舌の両方向に対しての相対的距離として,近遠心径と頬舌径の積の平方根に対する百分率を求めた。正規分布検定によってデータ分布の正規性が保証されたので, t検定によって歯種間の差を検出した。3D画像上で湾曲徴を観察した。相同モデルを作成した後,主成分分析による形態分析を行った。 距離計測値の大部分は第一小臼歯の方が第二小臼歯より有意に大きかったが,遠心斜面の距離は第二小臼歯の方が大きかった。この距離は頬側咬頭の近遠心的位置を表しており,頬側咬頭頂は第二小臼歯の方が近心に位置していることが明らかとなった。相対的距離では第一小臼歯は近遠心的,第二小臼歯は頬舌的に大きかった。第一小臼歯は遠心半部,第二小臼歯は近心半部が大きかった。第一小臼歯では通常とは逆になるものが74.1%(20個体),第二小臼歯では通常のものが59.3%(16個体)で最も多く認められた。 相同モデル分析による主成分分析により以下の主成分が抽出された。第1主成分は歯冠サイズを表す因子。サイズが大きい第一小臼歯は頬側咬頭の発達が良く,小さい第二小臼歯は頬側咬頭と舌側咬頭の発達が同程度であった。この主成分はサイズ因子と咬頭の形態因子を含んだ。第2主成分は近遠心径と頬舌径の比率を表す形態因子であった。近遠心的に大きい第一小臼歯は頬側咬頭の発達が良かった。特に外斜面が発達していた。頬舌的に大きい第二小臼歯は頬側咬頭と舌側咬頭が同程度の発達であった。歯種間のサイズの違いは抑制カスケードモデルによって,頬・舌側咬頭の発達程度の違いはパターニングカスケードモデルによって説明できる。
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