研究課題
基盤研究(C)
ツマグロヨコバイはイネの重要な害虫で、口針をイネに突き刺して篩管液を吸汁し、栄養の収奪やウイルス病の感染により稲作に被害をもたらす。本研究で、ツマグロヨコバイに抵抗性を示すインド型イネ品種の保有する抵抗性遺伝子を明らかにすることに成功した。抵抗性遺伝子がコードするタンパク質は、ツマグロヨコバイによる加害の情報を認識し、篩部での吸汁を阻害する防御反応を誘導する働きをしている可能性が示唆された。
ツマグロヨコバイはイネの重要な害虫で、針のような口(口針)をイネに突き刺して篩管液を吸汁し、栄養の収奪やウイルス病の媒介により稲作に被害をもたらす。日本型のイネ品種はツマグロヨコバイに抵抗性を持たないが、インド型イネ品種の中にはツマグロヨコバイ抵抗性遺伝子を保有する品種が存在する。当課題ではインド型イネ品種から新たなツマグロヨコバイ抵抗性遺伝子を単離した。これにより抵抗性遺伝子を導入したイネ品種の開発が進むと期待される。