研究課題
基盤研究(C)
植物が生命活動を安定的に維持するためには、外環境と体内の窒素栄養状態に応じて個体の窒素栄養恒常性を保つことが極めて重要である。窒素栄養恒常性は、窒素充足応答と窒素欠乏応答のバランスにより維持されるが、本研究では窒素欠乏応答の側面からアプローチし、これら2つの応答のバランス制御を司る転写因子群NIGT1sを同定した。またNIGT1sは窒素応答とリン応答を統御するハブ因子として働き、窒素-リン栄養バランスの最適化に関与することも明らかにした。
本研究では、古くから研究されてきた植物の窒素栄養応答の仕組みについて新たな分子メカニズムを明らかにした。また植物が複数の栄養応答を統御するメカニズムも解明しており、学術的意義は大きいと考える。近年窒素やリン肥料の過剰な使用が、コスト高を招いているだけでなく深刻な環境問題をも引き起こしており、世界的に低インプット型持続的農業への移行が求められている。本研究成果は、野生種植物の高効率栄養獲得と利用のメカニズムの一端を明らかにしたものであり、低インプット型持続的農業に適した優良栽培作物創出につながると期待される。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 6件、 査読あり 14件、 オープンアクセス 13件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 8件、 招待講演 2件) 備考 (2件)
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