研究課題/領域番号 |
17K07755
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用生物化学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
明石 欣也 鳥取大学, 農学部, 教授 (20314544)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | クチクラ層 / ワックス / 乾燥耐性 / 光反射 / アルカン / 野生種スイカ / 乾燥地植物 / ストレス / 植物 / 乾燥地 |
研究成果の概要 |
野生種スイカをはじめとする乾燥地植物は、一般の植物とは異なり、ストレスに暴露されると葉の表面のクチクラ層ワックスの蓄積量を顕著に増大させることが示された。この応答に伴い、葉表面における光の反射率が高まることが示された。この現象は、余剰な光の吸収を抑制し乾燥地での生存能力を高める効果があると示唆された。また、これらクチクラ層ワックスの強化を担う生合成遺伝子群の転写挙動や、この制御を担う転写因子候補群が見いだされ、乾燥地植物が独自の分子機構を発達させてストレス下での生存を図っていることが示唆された。また、フーリエ変換赤外分光法を用いて、クチクラ層ワックスの高分子組成を分析する新技術の開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乾燥ストレスは、世界の植物生産を律速する最大要因であり、地球温暖化の進行に伴い乾燥地が拡大している。本研究では、乾燥地に生育するストレス耐性植物が、余剰な光を反射する仕組みを葉の表面に発達させ、悪環境での耐性を高めていることを分子レベルで明らかにしたものである。本研究は地球上の植物の多様性と驚異的な適応能力について学術的に新規な発見を報告している。また、ストレス耐性の育種に利用することで、乾燥地での食糧生産や、砂漠緑化の技術開発に利用される可能性を持っている。
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