研究課題/領域番号 |
17K07789
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 宮城学院女子大学 |
研究代表者 |
後藤 知子 宮城学院女子大学, 生活科学部, 教授 (00342783)
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研究分担者 |
白川 仁 東北大学, 農学研究科, 教授 (40206280)
駒井 三千夫 東北大学, 農学研究科, 名誉教授 (80143022)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 亜鉛欠乏 / 妊娠期 / ラット / 育児行動 / ホルモン分泌 |
研究成果の概要 |
亜鉛は胎児の発育にも必須であり妊娠期に摂取量を増やすことが推奨されるが悪阻等で妊娠期の潜在的亜鉛欠乏は多いと考えられる。妊娠期の潜在的亜鉛欠乏が育児行動やホルモン分泌に及ぼす影響を妊娠期ラットに亜鉛添加食または低亜鉛食を給餌し追跡した。妊娠期の体表温度は亜鉛添加食群に比べ低亜鉛食群で有意に低かった。出産後の育児行動は低亜鉛食群で育児放棄様行動を示す個体を認めた。出産後は亜鉛添加食群に比べ低亜鉛食群の血漿コルチコステロン濃度は有意に高く血漿オキシトシン濃度は低い傾向が認められた。妊娠期の潜在的亜鉛欠乏により生じるストレス応答やオキシトシン分泌低下が育児放棄様行動の一因となった可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
亜鉛は胎児の発育にも必須であり妊娠期に摂取量を増やすことが推奨されるが、悪阻等で妊娠期の潜在的亜鉛欠乏は多いと考えられる。本研究では妊娠期の潜在的亜鉛欠乏が出産後の育児行動・血漿中ホルモン濃度に及ぼす影響を検討した。その結果、妊娠期の潜在的亜鉛欠乏により生じるストレス応答やオキシトシン分泌低下が育児放棄様行動の一因となる可能性が考えられ、妊娠期における亜鉛栄養状態の重要性を示す成果であると考えている。また、妊娠期の体表温度は、低亜鉛食給餌2~4日目より速やかに有意に低下した。したがって、非侵襲的に潜在的亜鉛欠乏を鋭敏に追跡する指標として体表温度に注目した点に学術的意義があるものと考えている。
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