研究課題/領域番号 |
17K07812
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
奥田 徹 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10252008)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ワイン / ポリフェノール / タンニン / 渋味 / ブドウ / おいしさ |
研究成果の概要 |
赤ワインのタンニンは,渋みを決定する重要な要素である。渋みは口中で唾液タンパク質とタンニンが結合して不溶性の沈殿を生じることによるザラザラ感や,粘膜とタンニンの結合による引きつった感覚など,物理的刺激によって知覚される。そこで,唾液タンパク質の代わりに構造が単一のタンパク質(牛血清アルブミン,BSA)を添加し,ワイン中のタンニンを定量する方法が開発され,広く用いられている。しかし,本研究によりタンパク質を入れても沈殿しないタンニンが多量に存在することが明らかになった。これらのタンニンは,口中でも沈殿せず,渋みを持たないタンニンであり,ワインの味わいに大きな影響を持つことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,タンパク質を添加しても沈殿を生じないワインタンニンの存在を明らかにした。このようなタンニンは渋みを持たないと思われる。一般に赤ワインは肉やチーズなど,タンパク質を豊富に含む食品との相性が良いとされている。赤ワインの口中での反応はよくわかっていないが,本研究はワインの食べ合わせや,品質にも直結する重要な発見である。タンパク質である牛血清アルブミンの添加によって沈殿しないBSA非沈殿性タンニンは,BSA沈殿性タンニンと同程度の濃度存在した。また,醸造試験の結果,BSA非沈殿性タンニンは醸造初期から存在し,ブドウ中に既に存在することも考えられた。
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