研究課題/領域番号 |
17K07816
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 信浩 京都大学, 複合原子力科学研究所, 助教 (10303918)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | X線小角散乱 / 中性子小角散乱 / 食品構造 / 食品物性 / 小麦タンパク質 / 大豆タンパク質 / SAXS / グリシニン / β-コングリシニン / 熱変性 / SANS / グリアジン / グルテニン / グルテン / コントラスト変調法 / ホフマイスター系列 / 水和 / 食品 / 蛋白質 / 量子ビーム / 小角散乱 |
研究成果の概要 |
X線小角散乱および中性子小角散乱を用いて、植物性食品タンパク質のナノスケールにおける凝集構造の解析を行った。小麦タンパク質グリアジンの凝集体は、塩化ナトリウムの添加が大きさの異なる階層的な疎密構造を誘起することを明らかにした。また、グリアジンの脱アミド改質によって凝集体構造に及ぼす塩化ナトリウムの作用が大きく異なることを解明した。さらに塩化ナトリウム以外の塩の添加によって、ナノ構造には大きな差が見られないにもかかわらず凝集体の物性が大きく変化することを見出した。大豆タンパク質については、緩衝溶液の存在やイオン強度の増大によって熱変性の温度が上昇し、熱安定性の向上につながることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
凝集状態の食品タンパク質についてこれまで未解明だった、内部構造、すなわち構成タンパク質の存在状態や凝集体内での構造の揺らぎ、他の構成成分との相関構造についてSAXSやSANSを用いて解析する一方、物性や構造の変化をもたらす種々の条件(脱アミド化や異なる種類の添加塩、イオン強度等)を明らかにすることによって、高品質の食品や高機能の食品素材を製造するための知見を提供するとともに、ナノメートルからマイクロメートルの領域における食品タンパク質の階層構造を統一的に理解し、食品構造化学の新しい展開をもたらすことができた。
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