研究課題/領域番号 |
17K07821
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
下山田 真 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (60235695)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | soymilk / evaporation / viscosity / protein / lipid / urea / sodium dodecylsulfate / protein aggregation / lipid droplet / concentration / 豆乳 / 蛋白質 / 濃縮 / 相互作用 |
研究成果の概要 |
豆乳を蒸発濃縮した際の粘度を解析した。その結果、豆乳の粘度は固形分濃度に対して二段階の指数関数的上昇を示した。このうち一段階目は粒子成分の接近による上昇、二段階目はタンパク質と脂質粒子の相互作用による上昇と推測した。また実験室で調製した未加熱豆乳を濃縮すると、市販豆乳とは異なる粘度上昇を示し、タンパク質の変性挙動が大きく影響することを見出した。そこで、タンパク質変性剤であるドデシル硫酸ナトリウムと尿素をあらかじめ添加して濃縮した際の粘度を測定した。その結果、低濃度の添加では粘度上昇を抑制したが、高濃度では逆に促進することが示された。豆乳中の粒子成分の挙動の制御が重要であることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
豆乳は良質なタンパク質、脂質を高濃度に含んだ液体であり、ヒトの健康面のみならず環境問題や食糧問題の観点からもその活用は重要と考えられる。本課題により豆乳を蒸発濃縮した際の粘度上昇は二段階の指数関数で表せることがわかり、そのメカニズムや抑制方法についても一定の理解を深めることができた。こうした新しい知見は学術的な意義があるものと考えている。またメカニズムの一端が解明されたことで、今後豆乳を濃縮した製品を開発するにあたり基礎的なデータとして活用可能であり、社会的意義と考えている。今後、本課題の成果が大豆の利用範囲の拡大のために寄与しうることを期待している。
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