研究課題/領域番号 |
17K07824
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
|
研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
黒岩 崇 東京都市大学, 工学部, 教授 (60425551)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 食品工学 / 食品コロイド / 乳化・分散 / 高分子電解質 / 安定性 / 複合化 / カゼインタンパク / キトサン |
研究成果の概要 |
食品に含まれる多糖類やタンパク質の多くは、水溶液で多価カチオンやアニオン、両性イオンを生じる高分子電解質である。本研究では、これらの食用高分子電解質を複合化させることで得られる高分子電解質複合体に着目して次の成果を得た。 (1)キトサンと脂肪酸の自発的な複合化現象を利用してサブミクロンサイズの分散微粒子を作製する手法を開発し、その優れた安定性および物質保持特性を明らかにした。 (2)パーム油含有エマルションの油滴表面にカゼインタンパクとキトサンからなる高分子電解質複合層を形成させることで、エマルションの分散安定性を顕著に向上できることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳製品、果汁飲料、ドレッシング類のような乳化・混濁食品の多くは、多糖類やタンパク質をはじめとする可食性高分子電解質が食品の安定化に寄与しているコロイド分散系である。本研究では、食品由来の高分子電解質が他の食品成分と複合化して得られる高分子電解質複合体の形成過程を積極的に制御しこれを活用することで、コロイド食品の安定化および機能化を達成できることを示した。この成果の学術的意義は、高分子電解質と食品成分の相互作用に注目してコロイド食品の分散・凝集挙動を明らかにした点にある。実際の食品の加工および流通・保存時における安定性向上につながる点で、応用面でも高い波及効果が期待できる有意義な成果が得られた。
|