研究課題/領域番号 |
17K07859
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
森林科学
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
永光 輝義 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (30353791)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 浸透交雑 / 耐塩性 / 海岸林 / 種間交配家系 / 広葉樹 |
研究成果の概要 |
北日本の沿岸地域の広葉樹林では、海岸にカシワが、内陸にミズナラがそれぞれ生育する。北海道にはカシワの分布の北限があり、その北にはミズナラが海岸に生育する。海岸のミズナラは、海岸環境に適応したカシワのように毛が多く丸い葉や太い枝をつけ、内陸のミズナラと葉や枝の形態が異なるが、その由来は明らかではなかった。内陸と海岸のミズナラとカシワの遺伝子型を調べたところ、海岸のミズナラとカシワが派生的な対立遺伝子を共有することがわかった。これらの対立遺伝子は、内陸のミズナラとカシワの交雑の結果生じた子孫の数世代に渡るミズナラとの戻し交配による遺伝子浸透によってミズナラに入ってきたと推定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特定の環境に適応した種から交雑可能な別種への遺伝的浸透によって、遺伝子を受け取った種はその環境に適応した表現型を獲得できると考えられる。この研究は、海岸に生育するカシワから内陸に生育するミズナラに遺伝的浸透が生じ、その浸透を受けたミズナラが海岸に進出したことを示唆している。この成果は、種間交雑による遺伝的浸透が生態型の分化や局所環境への適応をもたらすことを樹木で明らかにした。
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