研究課題/領域番号 |
17K07887
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
三野 義尚 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 助教 (20362303)
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研究分担者 |
鋤柄 千穂 東京海洋大学, その他部局等, 特任助教 (90447128)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | PSⅡ光損傷 / 植物プランクトン / 光防御メカニズム / 西部北太平洋亜寒帯域 / 基礎生産力 / 成層強化 / 亜寒帯植物プランクトンのPSII光損傷リスク / 亜寒帯植物プランクトンの代替的電子伝達 / PSII光失活 / 海洋 |
研究成果の概要 |
海洋表層の成層強化は、混合層内の平均光量を増加させ、植物プランクトンの光化学系(PS)Ⅱの光損傷リスクを潜在的に増大させる。本研究では、西部北太平洋亜寒帯域の天然プランクトン群集のPSⅡ光失活特性を実験的に求め、優占種の光防御メカニズムについて検討した。この結果、亜寒帯プランクトン群集はPTOX 経路を介した余剰エネルギーの消費によってPSⅡの光損傷リスクを大きく軽減させていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大気CO2吸収域である北太平洋亜寒帯域の生物生産は夏季に最大値をとる。この成層期の生産力に対して温暖化による海洋表層の成層強化がどのように影響するかは、北太平洋の生物ポンプ効率および海洋炭素循環の将来像を予測する上で重要な課題である。本研究では、混合層内の平均光量の増加が植物プランクトンのPSⅡの光損傷リスクを増大させる可能性を検討するため、天然群集のPSⅡ光失活特性を調査した。この結果、亜寒帯プランクトン群集はPTOX経路を介してPSⅡ光損傷リスクを軽減していることが判った。この光防御機能を保持する限り、成層が強化されても光損傷リスクはそれほど増大しないことが予想される。
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