研究課題/領域番号 |
17K07901
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 筑波大学 (2019) 北海道大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
庄子 晶子 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (30792080)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 海鳥 / 物質輸送 / 水銀 / バイオロギング / 海洋生態学 / 汚染物質 / 動物行動 / 安定同位体比分析 / 越冬海域 / 環境汚染物質分析 / 環境汚染 / 海洋生態 / 国際研究者交流(カナダ) |
研究成果の概要 |
海鳥類は海洋生態系の高次捕食者であり、環境中の汚染物質を高濃度に体内に蓄積し、渡りや繁殖行動等を通して海域から陸上へ輸送しているが、その実態はよくわかっていない。本研究では、北太平洋沿岸で繁殖するウトウにデータロガーを装着し、利用海域と行動を記録した。また、ウトウの体組織と繁殖地の植物等を採取し、個体の水銀蓄積状況と繁殖地への影響を調べた。その結果、環境中への人為的水銀排出量とウトウ体内の水銀濃度には相関があり、ウトウによって輸送された水銀は糞として排出され、植物の根に吸収されていた。本研究により、ウトウの利用海域と水銀蓄積状況、繁殖地への輸送経路、陸上生態系への影響が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
経済活動の活発化に伴う海洋汚染は国際的に深刻な環境問題であり、海洋生態系及び海洋資源を保全するためにはその解決が急務である。一方、海鳥類が海域から陸上へ汚染物質を運搬していることが指摘されているが、物質輸送のメカニズムについてはほとんどわかっていない。本研究により、その解明方法が示されたとともに、広大な海域に散在する汚染物質の位置の特定について、海鳥類を用いる方法が有効であることがわかった。今後本研究を発展させ、他の海洋動物へのバイオロギング技術の利用、他の体組織の分析を行うことにより、様々な汚染物質の分布状況を調べることが可能であり、海洋汚染問題の解決の一助となることが期待される。
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