研究課題/領域番号 |
17K07911
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山口 明彦 九州大学, 農学研究院, 助教 (10332842)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | アロマターゼ / 5-alphaリダクターゼ / 中鎖脂肪酸 / 下垂体 / フィードバック / テストステロン / ノコギリヤシ / ココナッツオイル / 黄体形成ホルモン / ココナッツ / 植物性脂肪酸 / 性ステロイドホルモン / 5アルファ型還元酵素 / 植物性油脂 / 内分泌攪乱 / アンドロゲン / エストロゲン / 初回成熟 |
研究成果の概要 |
中・大型魚種は初回成熟までの期間が長いため、早期成熟のための技術開発が求められている。本研究ではトラフグをモデルに用い植物性油脂投与による早期成熟効果について検討した。その結果、ココナッツ油を代表とするラウリン酸・ミリスチン酸に富む中鎖脂肪酸含量の多いヤシ抽出物が、生殖腺でT→DHT(ジヒドロテストステロン)変換酵素5AR(5α型還元酵素)を阻害し、テストステロン(T)ブースターとして作用し、結果として下垂体へのTフィードバック回路を活性化させ、黄体形成ホルモン(LH)細胞の増殖を誘導することを示した。ヤシ油に含まれる中鎖脂肪酸は魚類の早期成熟促進効果があると期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりトラフグのTフィードバック回路の詳細が明らかになった。下垂体はTをE2に変換するアロマターゼ(CYP19)活性が高いことが知られるが、トラフグでは雌雄共にCYP19細胞がLH細胞と同一であることを証明することができた。ココナッツ油投与により増加した血中Tは下垂体へフィードバックしCYP19/LH細胞の増殖に関与する可能性が強く示された。またサプリメントとして販売される5AR阻害効果をもつノコギリヤシ抽出物は、魚類でも哺乳動物と同様の作用を示すことを初めて示した。本研究成果はヤシ油に含まれる中鎖脂肪酸の魚類への有効性を初めて示し、早期成熟に有効な配合飼料の開発に役立つものである。
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