研究課題/領域番号 |
17K07913
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
河邊 玲 長崎大学, 海洋未来イノベーション機構, 教授 (80380830)
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研究分担者 |
中村 乙水 長崎大学, 海洋未来イノベーション機構, 助教 (60774601)
征矢野 清 長崎大学, 海洋未来イノベーション機構, 教授 (80260735)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | バイオロギング / 産卵行動 / 鉛直移動 / 高速遊泳 / ブリ属魚類 / ブリ / カンパチ / 相対エントロピー / 高速鉛直遊泳 / 日周鉛直移動 / 特異的鉛直遊泳 / 日周的鉛直移動 / 繁殖特性 / 水温 / データマイニング |
研究成果の概要 |
本課題の成果として、産卵期を含んだ深度時系列記録に対して、鉛直移動の日周性が出現する時期を求めることで個体の行動モードの変化を把握できた。さらに、深度値の相対エントロピーを解析することで秒単位での深度値が特異的点を抽出したところ、体長の数倍以上の鉛直遊泳速度で高速に浮上する瞬間を抽出できた。以上より、雌雄に関わらず放卵・放精を伴う特異的な鉛直遊泳、すなわち産卵行動を抽出することは可能であり、これに水温データや位置情報を加えることで、バイオロギング情報から種の産卵場を推定することができる。以上より、ブリ属のような浮魚でも深度記録を詳細に解析することで個体単位での産卵履歴を把握することができる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではブリ属魚類を対象に野外で得られた深度記録から産卵関連遊泳を抽出することに成功した。これまで底魚類から得られた深度記録から産卵に関連した遊泳行動を抽出できることは知られていたが、本研究はこの方法を浮魚類に応用可能であることを示せたことから、繁殖に関連した生活史特性や資源評価に対して新たな観測手法を提供できる点で学術的意義は小さくない。例えば、母性効果の研究において個体単位で産卵履歴を再現できる点が挙げられる。また、バイオロギングを用いて産卵場が未解明の魚種の産卵場を調べることが可能となることから、希少種の保全等につながり、社会的意義も認められる。
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