研究課題
基盤研究(C)
河川生活期におけるニホンウナギの生態的特性を解明するため、バイオテレメトリー法による宮崎県美郷町の半自然池での行動実験と静岡県伊東市宇佐美3河川における生態調査の解析を行った。その結果から、黄ウナギのみならず、シラスやクロコまでもが、春から夏までの水温が上昇する期間に活動度を上げ、個々の肥満度を増し、成長することが明らかとなった。また、各個体はそれぞれ独自の時空間を持った。以上の結果は、本種の河川生活期における生態的な一つの共通性であると考えた。さらに、河川間で密度、体サイズ、性比に偏りが確認できた。これらは、河川環境および個体間の競争により生じ、本種の生態的可塑性を示すものと考えた。
黄ウナギの生態学的研究のみならず、その成果を踏まえ、河川環境の修復や改善を視野に入れたことは初の試みである。本研究から得られた成果は本種のみならず、水圏生物、特に海と川を行き来する通し回遊性生物の保全、持続的利用、資源管理に関する研究の好モデルとなると考える。また、本研究で得られた成果を学生、消費者および一般市民へ伝えるボトムアップの保全活動は教育的・啓発的な意義を持つ。
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すべて 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 8件、 査読あり 14件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (24件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 図書 (4件) 備考 (1件)
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