研究課題/領域番号 |
17K07930
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
工藤 秀明 北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (40289575)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 母川回帰 / 嗅覚 / 有機化合物 / 神経 / 行動 / 刷込 / 最初期遺伝子 / サケ / 母川刷込 / 嗅細胞 / 生理 / ニオイ分子 |
研究成果の概要 |
サケ類の母川回帰には,幼稚魚期の降河時に母川のニオイを記憶する母川刷込が重要である。そのニオイには母川水中のアミノ酸組成が関わることが知られているが,他の有機化合物についての詳細は不明である。本研究では,北海道南部八雲町の遊楽部川水系とそこに回帰・産卵するサケを研究対象とし,水系内の近接する母川と非母川から河川水を採集し,その中に含まれる有機化合物を網羅的に分析・比較することで新規の母川刷込ニオイ候補分子を探索し,母川に対するサケ回帰親魚の行動解析とニオイ刺激で興奮する神経細胞の可視化の手法を確立し,サケ母川刷込におけるニオイの想起に関わる神経回路と新たな刷込ニオイ分子の一部を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
幼稚期に覚えた母川に産卵のために帰ってくるサケ類の母川回帰機構、その中の母川刷込は単に神秘的で未解明である生命現象であると同時に、サケは北日本における重要水産魚種の1つとして人工ふ化放流による増殖事業が行われていることから、その高度化のためには解明が不可欠である。特に、昨今の日本産サケの来遊数低迷は温暖化現象の影響のほかにもふ化放流体制の影響も懸念されており、既知のアミノ酸組成以外の母川水成分や興奮神経検出による刷込時期の特定は、より自然に近い母川刷込状況での放流種苗の育成技術などに応用できるものである。
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