研究課題/領域番号 |
17K07933
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
長阪 玲子 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (90444132)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 嗜好性 / マクロ栄養素 / 生育温度 / 魚類 / 腸内細菌 / 腸内細菌叢 / 味覚受容体 / 環境温度 / 代謝 |
研究成果の概要 |
飼育温度によりマクロ栄養素への嗜好性が変化することを明らかにした.これまで魚類では嗜好されるといわれていなかったスクロースへの嗜好があることを確認しただけでなく,飼育温度によってアミノ酸嗜好および脂質嗜好に影響を及ぼすことが明らかになった.また,構成脂肪酸種への嗜好性も生育温度によって異なることが明らかになり,それらの嗜好性を導く要因は各種酵素活性を始め,味覚応答の変化,脂質および糖質代謝シグナルの変動,さらには腸内細菌叢の変化によるものと示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で魚類における水温変化に対する応答に関与する代謝制御因子およびマクロ栄養素嗜好性調節因子が明らかになったことにより,適正水温以外でも飼育可能な養殖システムの確立に向けた基礎的知見の蓄積に繋がった.つまり,飼育環境を移動できない養殖魚が地球温暖化によって水温が変化し,それに伴って代謝が変動した際にも,その温度に応じた栄養素の推測が可能となる.したがって,地球環境変動に左右されない効率的養殖システムの確立に繋がり,食料問題の解決の一端となることが期待できる.また,本研究の成果は,生物の根幹を担う食の選択メカニズムを解明するという意味で基礎生物学的に重要な知見となる.
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