研究課題/領域番号 |
17K07935
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
柿沼 誠 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (60303757)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 紅藻 / スサビノリ / 環境応答 / トランスクリプトーム / 高水温耐性 / 高水温障害 / 選抜育種 / 養殖品種 / 水産学 / 遺伝子 / バイオテクノロジー / 海産藻類 |
研究成果の概要 |
紅藻スサビノリ高水温耐性品種の生物学的特性発現の分子機構を明らかにするために,次世代シーケンサーを利用して高水温耐性品種と基準品種のトランスクリプトーム解析を行った.約2 Gbpの塩基配列情報から8,533コンティグが得られ,高水温耐性形質の発現や高水温障害の発症に関与する候補遺伝子(51コンティグ)が検出された.候補遺伝子のBLAST解析や各種パスウェイ解析の結果から,高水温耐性形質の発現には抗酸化系,ユビキチン-プロテアソーム系,DNA修復系などの機能亢進,高水温障害の発症には分子シャペロン系,酸化還元系などの機能低下が関与していると推察された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
養殖ノリの生産量や品質は,養殖用ノリ網に付けた殻胞子を発芽させて幼葉まで育成する育苗期(ノリ葉状体の生長初期)に作製される種網の品質の良否に大きく左右される.本研究では,育苗期の高水温環境に対して耐性を示す高水温耐性品種と基準品種の間で発現遺伝子の比較解析を行い,高水温耐性形質の発現や高水温障害発症の分子機構の一端を明らかにした.海水温上昇などによりノリ養殖環境が激変し,近隣諸国との養殖ノリ生産の国際競争が本格化していくなかで,本研究成果は高水温耐性品種の選抜育種や特性評価に有効な遺伝子マーカーの開発につながる重要なものである.
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