研究課題/領域番号 |
17K07939
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
杣本 智軌 九州大学, 農学研究院, 准教授 (40403993)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 寄生原虫 / T細胞 / 魚類 / 細胞傷害 / 免疫 / 鰓 / 粘膜免疫 / 白点虫 / 抗原認識受容体 / CD8陽性T細胞 / ギンブナ / NCCRP-1 / 寄生虫 / 細胞傷害活性 / 傷害機構 / 獲得免疫 |
研究成果の概要 |
本研究においてギンブナのCD8陽性T細胞が白点虫(Ichthyophthirius multifiliis)を傷害することを明らかにした。その傷害機構は、一般的に知られているT細胞の抗原認識機構とは異なり、自然免疫の受容体であるNCCRP-1で寄生虫を認識して殺傷するという哺乳類ではみられない新規の細胞傷害メカニズムを有していることが示唆された。白点虫の寄生部位であるエラのCD8陽性T細胞が白点虫のセロントを積極的に攻撃していることから、魚類の粘膜組織においてCD8陽性T細胞は寄生虫排除に重要な働きを担っていることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在の水産養殖では、様々な寄生虫類の感染症が問題となっているものの、寄生虫は発育ステージによって抗原性が変化すること、寄生部位が限定されることから、宿主の防御メカニズムを解明することが困難とされている。特に魚類のT細胞の寄生虫に対する機能は殆んど分かっていなかった。本研究では、魚類のT細胞は、寄生原虫に対する防御機構において重要な細胞あり、自然免疫担当の受容体で寄生虫を認識するという哺乳類ではみられない特徴を有していることを明らかにした。この研究成果は水産養殖業における寄生虫感染症に対する予防法の開発への貢献や比較免疫学へ重要な知見を付与するものである。
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