研究課題/領域番号 |
17K07945
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
篠村 知子 帝京大学, 理工学部, 教授 (80579235)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ユーグレナ / 強光ストレス / 微細藻類 / カロテノイド / 光走性 / 走光性 / 鞭毛藻 / 単細胞 / 強光 / 光合成活性 / 青色光 / 赤色光 / 低温ストレス / P450 / ジャスモン酸 / 微生物 / バイオマス / 環境 / 遺伝子 / 植物 |
研究成果の概要 |
微細藻類ユーグレナは、屋外で培養すると太陽光の強光ストレスによりバイオマス生産性が下がるという問題がある。本研究では、ユーグレナのカロテノイド合成系のフィトエン不飽和化酵素遺伝子およびζ-カロテン不飽和化酵素遺伝子等の単離や遺伝子ノックダウン系統の生理応答を調べ、強光下での増殖阻害やカロテノイド分子種の組成変化を明らかにした。その結果、ユーグレナは強光に対して「非常に速い運動応答」と「カロテノイド代謝の変化を伴うゆっくりとした生理応答」の、少なくとも2種類のカロテノイドを介する応答を組み合わせ、強光ストレス耐性を向上させていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、ユーグレナという系統進化上特異な分類群に属するユニークな生物は、強光ストレス環境下でカロテノイドの全体量を変化させるのみならず、特定のカロテノイド分子種の蓄積量や分布を変化させる分子機構を持つことがはじめて明らかになった。さらに、本研究により、比較的弱い強度の青色光や赤色光をユーグレナ細胞にあらかじめ一定時間照射することにより、β-カロテンの蓄積を通じてその後の強光ストレスによる光合成活性の低下を緩和する可能性が示唆された。このことは、将来、屋外でのユーグレナ細胞の大量培養における太陽の直射光によるストレス緩和への実用上の応用の可能性があると考えられる。
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