研究課題/領域番号 |
17K08011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域環境工学・計画学
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
白旗 克志 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, 上級研究員 (10648281)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 淡水レンズ / 時系列データ / 周波数分離 / 潮汐 / 降水 / 水資源 / 地下水 |
研究成果の概要 |
島嶼の貴重な地下水資源である淡水レンズの地下水観測孔において、自記計により多深度の電気伝導率(EC)と地下水位を約2年間連続観測し、地下水位、EC、淡水厚の時間変化の変動成分を降水量等データとも対比しながら分析した。淡水厚の時系列データに含まれる変動成分と要因として、その周期あるいは期間が短いものから、(1)強い降雨時に数時間以内に起きる増加、(2)約25時間に2回上下動する潮位振動の影響による同周期の恒常的振動、(3)台風接近等による数日間の潮位上昇による同程度の期間の一時的減少が認められた。また淡水厚の長周期変動成分には、1年累積降水量との正の相関が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で明らかに示したように、淡水レンズ地下水資源に潮位変動が大きく影響することには、淡水レンズ地下水を井戸等で取水して利用する場合に特に留意する必要がある。具体的には例えば、台風接近時等の潮位が高いときの淡水レンズからの取水では、井戸内に下層の塩水を引き込んで貴重な淡水資源を汚染する可能性が高くなる。また淡水レンズの厚さが長期間の累積降水量と正の相関をもつことは、市町村規模の地域全体の淡水レンズ地下水開発構想の検討のために必要となる、降水の淡水レンズ涵養率の推定に活用できると見込まれる。
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