研究課題/領域番号 |
17K08080
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
獣医学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
岡林 環樹 宮崎大学, 農学部, 教授 (10359995)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 牛呼吸器症候群 / 牛RSウイルス / パスツレラ / 複合感染 / 呼吸器上皮細胞 / 牛呼吸器上皮細胞 / ICAM-1 / PAF受容体 / 混合感染 / 上部気道上皮細胞 / 下部気道上皮細胞 / Pasteurella multocida / ウイルス / 細菌 |
研究成果の概要 |
牛呼吸器症候群(BRDC)の重症化機序を明らかにするために、牛呼吸器上皮細胞を樹立し、牛RSウイルス(BRSV)感染時のPasteurella multocida(PM)の付着性について調べた。正常状態では、牛の上部気道の喉頭由来上皮細胞では、下部よりもPM付着性が高かった。しかしBRSV感染状態では喉頭上皮細胞におけるPM付着性は低下し、下部気道の気管、肺胞由来上皮細胞でのPM付着が増強された。 これらの結果は、上部気道では、正常状態では細菌感染に対する防御壁と機能するが、BRSV感染時にはその防御壁の解放が起こり、下部気道での細菌付着亢進を起こし、BRDCの重症化に繋がることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
牛呼吸器症候群(BRDC)は、それぞれの病原体に対するワクチン、抗菌薬治療が可能にも関わらず、牛産業界においてもっとも大きな経済被害を引き起こす疾病の一つである。現在までに、複合感染による重症化機序は明らかにされていなかった。我々の研究では、世界で初めて牛呼吸器上皮細胞培養系の樹立に成功し、実験室内での病原性解明を可能にしたことは本分野における大きな躍進であると考える。 また、これらの上皮細胞系を用いたBRSVとPMの複合感染による重症化機序を分子レベルで解明したことは、学術的にはもちろん、今後の牛産業界における新たな診断・予防・治療研究に対する基盤情報として社会に貢献することが期待される。
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