研究課題/領域番号 |
17K08178
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境農学(含ランドスケープ科学)
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
西村 誠一 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター, 上級研究員 (70354090)
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研究分担者 |
米村 正一郎 県立広島大学, 生物資源科学部, 教授 (20354128)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 硝酸肥料 / 一酸化二窒素 / 硝化 / 脱窒 / 農地土壌 / 被覆肥料 / 土壌中酸素濃度 / 一酸化窒素 / 酸素濃度 / 被覆硝酸カルシウム / 地球温暖化ガス排出削減 / 環境調和型農林水産 |
研究成果の概要 |
寒冷・積雪地域の畑地において、「施肥直後の土壌中での一酸化二窒素(N2O)生成は主に硝化により、降雨後等のN2O生成は主に脱窒により」それぞれ生成していることを明らかにした。 硝酸系肥料の施用で硝化に伴うN2O生成がないことを実証し、特に硝化によるN2O生成が卓越する土壌の圃場においては、硝酸系肥料の活用によって慣行のアンモニウム系肥料よりもN2O排出を大幅に削減できることを示した。 一方、脱窒によるN2O生成については、土壌内での局所的な酸素濃度の低下が直接の促進要因となっており、施肥の工夫・改善以外の削減技術の開発が必要であることを、明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
農地土壌から排出される温室効果ガスのN2Oについては、多くの既往研究が行われてきたにも関わらず、現在でもその有力な排出削減技術は限られている。硝化によるN2O生成の無い硝酸系肥料は、適切な利用によりN2O排出を大幅に削減できる可能性があるが、既往の研究例は僅かであった。本研究は、硝酸系肥料の適切な利用によるN2O排出削減の可能性を示したものであり、農地土壌からの温室効果ガス排出削減のための新たな施肥技術を提案するものである。本研究で得られた知見はまだ断片的なもので、排出削減の効果は土壌・作物・気象条件等により異なると考えられるが、普及を目指して今後の更なる研究の積み重ねが期待される。
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