研究課題/領域番号 |
17K08224
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
矢内 光 東京薬科大学, 薬学部, 准教授 (10408685)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 有機化学 / 薬学 / カルボアニオン / 炭素酸 / push-pullアルケン / 構造化学 |
研究成果の概要 |
有機化学において,カルボアニオンは一般に不安定で反応性の高い化学種とされている。一方で,研究代表者は「超強酸性炭素酸」を求める研究の途上,単離可能なカルボアニオン含有塩を見いだした。本研究では,この極安定カルボアニオンに焦点をあて,有機分子にカルボアニオン置換基を導入する手法の開発と,得られた化合物の精緻な構造化学研究を進めた。双性イオン構造をもつ窒素およびリンベタインを合成し,[Tf2CR]-型カルボアニオンの極めて低い反応性を示した。また,Tf2C=C(NHR)2型push-pullエチレンを合成し,それらの分極した炭素-炭素結合について,理論・実験両面から結合状態を解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果,[Tf2C]-構造を含む塩の信頼できる合成手法が開発された。さらに,構造化学研究から,この種のカルボアニオンの際立って低い反応性とTf基による安定化効果の一端を解明した。上述の研究成果は,カルボアニオンを含む原子団が,概念的に全く新しい「置換基」となり得ることを意味しており,その導入に基づく機能性分子の開発が期待される。
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