研究課題/領域番号 |
17K08245
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
三浦 隆史 国際医療福祉大学, 薬学部, 教授 (30222318)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 酸化ストレス / オピオイドペプチド / セロトニン / 銅 / 神経変性疾患 / 分光法 / 脳神経疾患 |
研究成果の概要 |
銅は高い酸化還元能のため、活性酸素種生成の原因となる。脳は高い脂質含量等により、酸化を受け易い器官であるが、脳における抗酸化ストレス機構については未だ不明な点が多い。本研究では、オピオイドペプチドとして知られるエンドモルフィン1(EM1)が、SDSミセル結合状態において、2価および1価の銅と結合する能力を持つことを明らかにした。EM1は細胞膜脂質の抗酸化に関わる可能性がある。さらに、神経伝達物質であるセロトニンが、銅取り込みタンパク質Ctr1のメチオニンに富む領域の存在下で、2価銅を還元することも示された。細胞外2価銅の還元は、セロトニンの神経伝達以外の生理的役割であると予想される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
銅は、細胞障害を引き起こす酸化ストレスの直接の発生原因となるため、銅の酸化還元制御のメカニズムを解明することは大きい意義を持つ。本研究で得られた知見は、オピオイドペプチドや神経伝達物質が脳における銅恒常性に関わることを強く示唆する。このため、本研究の成果は、脳における銅酸化還元制御のメカニズムの解明に繋がることが強く期待でき、酸化ストレスに起因する多くの疾患、例えばアルツハイマー病などの発症原因を解明する上での重要な基礎となる。従来と異なる発想に基づく治療薬開発への道が開かれるなど、本研究は発展性と波及効果の点においても大きい可能性を持つ。
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