研究課題/領域番号 |
17K08262
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理系薬学
|
研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
中村 健道 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 特別嘱託研究員 (10360611)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | Energy-resolved MS/MS / Isomer Differentiation / Breakdown Diagram / CID / Computational Chemistry / Fragmentation Mechanism / Ion Mobility / Collision Cross Section / Protonated Amino Acid / Activation Barrier / Chemical Fingerprinting / Collision Gas Pressure / 分析科学 / 質量分析 / 異性体識別 / 衝突活性化解離 / 活性化エネルギー |
研究成果の概要 |
エネルギー分解タンデム質量分析(ER-MS/MS)法により構造異性体の識別・同定が可能であるという方法原理が検証され,ER-MS/MS実験データを効率的に取得する方法論を確立できた.その一方で,実験値からフラグメンテーションのエネルギー要求性を標準化された値に変換するには既存の衝突活性化(CID)モデルでは不十分であることが明らかとなり,ER-MS/MS実験データを計算化学的に求められたエネルギー障壁から説明する試みも部分的にしか成功しなかった.局所分析への応用に向け,CIDおよび計算化学的な反応モデルの精密化と実験データのさらなる蓄積の必要性が明らかとなった.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
化学分析法として迅速かつ極めて高感度であるという特性を持つ質量分析は,有機化合物の定性,定量に広く用いられ,近年,医学や薬学等への応用との関連でも注目を集めているメタボローム解析等の新しい応用分野においても必須の分析法となっている.しかし,質量分析のみでは化合物の定性,特に異性体の識別・同定が困難であるという点が現実世界への応用展開を阻害するボトルネックの一つなっている.本研究により,クロマトグラフィーを用いることのできない局所分析等において深刻な異性体識別・同定を実現する新しい方法論の基盤を確立できたので,これを更に発展させることで,応用展開の加速が期待される.
|