研究課題/領域番号 |
17K08265
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 弦太 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 特任講師 (10431892)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | LRRK2 / パーキンソン病 / キナーゼ / GTPase / Rab / リソソーム / リン酸化 / 小胞輸送 / LRRK2 / Rab |
研究成果の概要 |
パーキンソン病の原因遺伝子であるLRRK2は細胞や組織の中でRabと呼ばれるタンパク質をリン酸化するが、その機能はよくわかっていなかった。本研究において、LRRK2がRab10をリン酸化すると、小胞体からリソソームに局在が変化することを見出した。また、同時にリソソームの細胞内局在が変化することも見出した。 さらに、LRRK2の活性化因子であるRab29の近傍タンパク質を網羅的に同定した。また、Rab10リン酸化やリソソームの局在を制御する遺伝子の網羅的スクリーニング系を確立した。これらの研究成果から、LRRK2-Rab経路の制御異常がパーキンソン病の原因となる可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パーキンソン病はアルツハイマー病に次いで頻度の高い神経変性疾患であるが、現在その根本治療法は存在しない。主として高齢者に発症することから、超高齢社会を迎えた本邦において、その発症機序に基づく治療法の開発は急務である。私たちは、その変異により遺伝性のパーキンソン病の原因となるLRRK2タンパク質がRab10タンパク質をリン酸化(リン酸を付与する)ことを発見したが、本研究ではそのリン酸化がリソソームと呼ばれる細胞内小器官の恒常性維持に関与する可能性を提示した。リソソームは細胞内の老廃物の分解や細胞外への放出などを担当する器官であり、その異常がパーキンソン病の原因となる可能性が考えられる。
|