研究課題/領域番号 |
17K08278
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
松永 俊之 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (80306274)
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研究分担者 |
井口 和弘 岐阜薬科大学, 薬学部, 准教授 (10295545)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | アルドケト還元酵素 / 抗がん剤耐性 / 大腸がん / 脂質代謝酵素 |
研究成果の概要 |
本研究において、大腸がん細胞の抗がん剤(イリノテカン、イリノテカン活性代謝物SN38、5-フルオロウラシルやパクリタキセル)耐性獲得に伴って脂質代謝酵素であるアルドケト還元酵素 (AKR) 1B10やAKR1C3が高発現することを見出した。また、抗がん剤処理による活性酸素種産生の亢進とNrf2活性化がこれらAKRアイソフォームの発現誘導機序であると推察された。さらに、2種のAKRアイソフォームの特異的阻害剤の処理は大腸がん細胞のイリノテカン耐性化や交叉耐性化を克服したことから、これら阻害剤は大腸がんの細胞の抗がん剤耐性化や交叉耐性化を抑制するアジュバント療法剤として有用であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の外科的技術や検査技術の急速な進歩にも拘わらず、我が国における大腸がん患者数は依然として増加している。進行・再発大腸がんは、概して抗がん剤に対して感受性が低く、その連続投与に伴って容易に耐性化するため、抗がん剤耐性化を誘起しない画期的な抗がん剤の開発は急務である。本研究において、大腸がんの抗がん剤耐性獲得時に脂質代謝酵素であるアルドケト還元酵素 (AKR1B10とAKR1C3)が発現増加し、この阻害剤は大腸がんの抗がん剤耐性や交叉耐性を抑制するアジュバント療法剤として有効であることを示した。本研究をさらに発展させることにより進行・再発大腸がんの根本治療法の確立に繋がると考えられる。
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